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取消訴訟 ②

みなさんこんばんは、Sugar珈琲です。

 

 

 

取消訴訟の訴訟要件

   訴訟要件・・・訴訟を提起するために満たさなければならない条件

  1. 行政庁の処分又は裁決の存在(処分性)
  2. 訴訟を提起する資格原告適格
  3. 訴訟を提起する実益(訴えの利益)
  4. 正しい相手方であること(被告適格)
  5. 管轄する裁判所に対して訴訟を提起(裁判管轄)
  6. 法定の期間内に訴訟を提起(出訴期間)
  7. 法律に寄って審査請求を経たあとでなければ訴訟を提起することができないとされている場合にこれを経ること(審査請求前置)

 

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・処分性

取消訴訟の対象となる「処分」とは『公権力の主体たる国又は公共団体が行う行為のうち、その行為によって、直接国民の権利義務を形成し又はその範囲を確定することが法律上認められているもののこと』最判昭39.10.29)

 

 

処分性が認められるには「公権力の主体」であることがなければならない為、私法上の行為については、処分性が否定されるのが普通。

また、「直接国民の権利義務を形成し又はっその範囲を確定すること」が条件である為、行政機関の内部的行為、一連の段階を経て行政作用が進行する場合の中間的行為、単なる法律的見解の表示行為などの事実行為、行政立法や条例の制定などの規範制定行為については処分性が否定されるのが通常。

 

 

 

 

・重要判例

土地区画整理事業の事業計画決定の処分性」最大判平20.9.10)

「特定の保育所を廃止する条例の制定の処分性」最判平21.11.26)

 

 

 

 

・処分性に関する判例のまとめ(認められる:〇/認められない:✕)

‣私法上の行為

 〇:供託金取戻請求にたいする供託官の却下(最大判昭45.7.15)

   労働基準監督官署長による労災就学援護費の支給決定(最判平15.9.4)

 ✕:国有財産法上の普通財産の払い下げ(最判昭35.7.12)

   農地法に基づく農地の売払い(最大判昭46.1.20)

‣内部的行為

 ✕:建築許可に対しる消防庁の同意(最判昭34.12.24)

   通達(最判昭43.12.24)

‣中間的行為

 〇:第二種市街地再開発事業計画の決定(最判平4.11.26)

   土地区画整理事業の事業計画の決定(最大判平20.9.10)

 ✕:都市計画決定としてなされる用途地域の指定(最判昭57.4.22)

‣事実行為

 〇:輸入禁制品該当の通知(最判昭54.12.25)

   病院開設中止勧告(最判平17.7.15)

 ✕:反則金の納付通告(最判昭57.7.15)

   開発許可に係る公共施設管理者の同意(最判平7.3.23)

‣規範制定行為

 〇:建築基準法42条2項の道路指定が告示による一括指定の方法でなされた場合(最判平14.1.17)

   特定保育所を廃止する条例の制定(最判平21.11.26)

 ✕:簡易水道事業の水道料金を改定する条例の制定(最判平18.7.14)

 

 

 

 

 

 

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